
ネトウヨの「在日特権」言説をいろいろすべて微に入り細に入り検証した結果、全部デマだということが明らかに。彼らがドヤ顔で持ち出す「三重県の住民税半額どうたらこうたら」については、現地取材でそのからくりを暴く。
野間易通・著
河出書房新社
価格:¥1760(税込み)送料無料
発売日:2015年2月28日
四六判228ページ
−−−−−−−−−−−−−−−−−
目次
《第1章》 「在日特権」とは何か
----何が「在日特権」なのか、誰も正確に定義することができない。
在特会の主張する「在日特権」の適当さ/桜井誠の著書における「在日特権」/
コピペされる「在日特権」/ウィキペディア上の「在日特権」/
『マンガ嫌韓流』と『別冊宝島』/「在日利権」から「在日特権」への変化
《第2章》 在特会の成り立ち
----ヘイト・スピーチに特化した市民団体は、こうして生まれた。
在特会結成の直接のきっかけ/チャンネル桜と「在日特権」/ネット上のヘイトの変遷/
在特会以前の街頭/ネオナチを源流とする「行動する保守」/新風は民族差別を許さない?
《第3章》 「在日特権」を検証する-1 特別永住資格
----戦後史のなかで、在日韓国・朝鮮人が「特別」でありつづけた理由
特権とは何か/利権あるいは既得権益/特別永住資格と入管特例法/朝鮮籍と韓国籍/
「在日」の法的地位の変遷/法126-2-6と特定在留、特別在留(1952年~1965年)/
協定永住(1966年~1990年)/特例永住(1982年~1990年)/特別永住/特別永住者の退去強制に関する在特会の嘘
《第4章》 「在日特権」を検証する-2 年金問題
----掛け金を払わずに年金を受け取っている人は存在しなかった
無年金問題をねじまげる/国民年金法と外国人/国民年金の国籍条項撤廃とカラ期間/
国民年金制度における経過措置/福祉給付金とは何か/条約と法、法と条例、それぞれの矛盾
《第5章》 「在日特権」を検証する-3 通名と生活保護受給率
----事実のねじまげと数字のマジックが、ヘイト・スピーチを支える
通名を「在日特権」とする論理のおかしさ/「通名が犯罪の温床となる」?/
そもそも「通名制度」とは何か/生活保護は優遇されているか/生活保護受給率の意味
《第6章》 住民税減免は「在日特権」か?
----伊賀市で行われた地方自治体主導のアファーマティヴ・アクション
「在日は住民税が半額」の衝撃/実際には何が起こっていたのか/丘の上の高麗墓苑/
仕事もない、健康保険もない/市の担当の人たちは本当に良心的でした/同和対策事業を横目に見ながら
《第7章》 ヘイト・スピーチとしての「在日特権」
----平等への希求を装い、民族的憎悪を煽る手法とその論理構造
「在日特権」のまとめ/「在日特権」論の構造/在特会と「平等」/ヘイトとは何か/
ヘイト・スピーチは何を侵すか/人種差別撤廃条約と日本
《第8章》「在日特権」のその後
新語・流行語大賞に選ばれた「ヘイト・スピーチ」/「天皇の玄孫」竹田恒泰の「在日特権」発言/「対日ヘイト・スピーチ」という妄言 ほか